ウィスキー（禁酒318日目）

自分は禁酒はしているが、禁煙はしていない。

普通の紙タバコで吸うこともあるけど、家ではもっぱらパイプで吸っている。

タバコを吸うといっても、毎日吸っているわけではない。1週間に1度か、もしかしたら1ヵ月に1度の時もある。

今日は久しぶりにタバコを吸おうと思ったが、その前にちょっと|の手入れをしようと思った。

もともと物の扱いは雑なタイプで、パイプもそんなに丁寧に扱っているわけではない。そのたびに軽い掃除をやって本当に気が向いた時にガッツリと掃除をする感じだ。

掃除をするときはアルコール消毒剤が必要だけれど、今日は手元にそれがなかった。それがない時に使えるものが度数の高い酒であった。

ちょうど親が飲みかけのウイスキーがあった。それを少し拝借して、掃除に使ったが、その時には何とも言えない緊張感があった。無意識のうちにその琥珀色の液体に口をつけてしまったら……

もちろんそんなことは起きなかった。だけどもしと言う想像で何とも言えない恐怖感に包まれていた。部屋にその液体があると言うだけで落ち着かない気持ちになった。

しかし同時に、掃除を終えた後のちょっとした満足感は気分がよかった。単なるアルコール消毒罪ではなく、ウイスキーと言うちょっとこじゃれたものであったから。

きれいになったパイプで吸ったタバコはうまかった。